イベント備忘録

セトリと感想の覚書

佐々木李子さんのライブに行ってきて思ったこと。

佐々木李子 2nd Oneman RicoRium ~ただ、君に歌いたい~
2020/01/13(月祝) 渋谷WWW
18:00~20:00
 
セットリスト

01. Hisoire du Reve
02. Imperfect
03. FLAMING
04. ミライドライブ
05. tell you, tell me
06. 酩酊
07. Good bye, Liar
08. Empty Doll
09. Knock Out!
10. Freedom
11. Play the world
12. ドリームクライマー
13. Fly High
14. Under the flag
15. Departure
16. 寄り道

アンコール
17. カーテンコールを揺らして
18. 手作りの歌
19. Finale
 
年明けの月曜、始業日だった1月6日。帰路の途中である池袋でたまたま時間ピッタリにやっていた路上弾き語りで購入した手売りチケットで参加した。
 

 

 
渋谷WWW、初めて入ったが想像していた「渋谷のライブハウス」とは全然趣きが違って驚いた。
全体が3段、4段?くらいに別れていて非常に見やすい。
見やすいんだけど脇に階段があるくらい上下差があるのと、単純に余り広くないのもあって圧迫感のあるハコでなんか地下闘技場(?)みたいな印象を受けた。
 
完売しているだけあってギチギチとまでは行かないけど身動きが取りづらいくらいの客入り。
 
ライブの感想、というよりは「ハマっているわけでもハマる予定もないけど興味が無いでもない人のライブにふとした切っ掛けで参加して思ったこと」とでも言うべきか。
 
我ながらもう既にメンドくさい出だしだが、こういう微妙な心の動きというのは後になって思い出せなくなったりするのでありのまま今の感情を書き残しておく。
 
✄------キリトリ------✄

 

 
正直に言って自分は佐々木李子さんを特に応援している訳ではない
 
手売りで受け取る時に「こういう形でなければライブに行くことも無かったと思います」と正直に伝えたし、実際に参加してみた今でも次のライブに行くかは判らない。
 
でもそんな自分でも「行ってみようかな」と思えるくらいの熱意、真剣さ、執念、そんな生身の想いが感じられた。
 
 
お世辞でもなんでもなく佐々木李子さん、本当に歌が上手い。
 
 
自分なんかはプリチャンのだいあ/虹ノ咲だいあ役で名前を知るようになったわけだが、そもそも声優、アーティストとして活動していて楽曲もコンスタントにリリースしているようだ。
そんな、ちょっと検索すれば分かることでさえ自分は最近知った。
 
 
しかし、「最近知った」というのは正しくなかった。
2年前のANIMAX MUSIX NEXTAGE、Run Girls, Run!目当てで参加した時に自分は一度佐々木李子さんを見、歌を聞いていたのだ。
 
その時のセトリ
Here / 佐々木李子
Imperfect / 佐々木李子
Recollections / 佐々木李子
cocoon / 佐々木李子
明日への風 / 佐々木李子
寄り道 / 佐々木李子
(寄り道、聴いたことあるじゃねーか!!!!!!)
 
このイベントの趣旨は「投票でANIMAX MUSIXの出場者を決める」というもの。
 
この時はSHINY DAYS発売直後で波に乗り始めていたのもあり(正直亜咲花のパフォーマンスこそ勝者に相応しい)とは思いつつ、披露できる持ち曲がまだ2曲しかないひよっこひよっこだったランガに迷いなく票を投じたわけだが・・・
 
 
このことすら最近になって思い出したことだった。
 
佐々木さんの出番は最初だったが当時既に知名度のあった亜咲花YURiKAしかマークしていなかったので、今となっては思い出せるのは(ぜんぜん知らん声優?さんだけど歌は上手いな)という幼稚園児みたいな感想のみだ。
 
詰まるところ、佐々木李子さんのアーティスト活動について自分は知っていたはずなのに名前すらロクに覚えていなかったというわけ。
 
・・・
 
 
 
「演者がステージから見えるオタク一人ひとりの顔を覚えることなんて無理」というのは当然のことだが、逆に演者側もまた見られているからと言って記憶に残してもらえるとは限らないのだ。
 
”モブ”である自分から見たらステージに立っている人というのはそれだけで特別で、ユニークで、オンリーワンな存在のように思えてしまうが、結局の所アーティストとファンというのは数に大きな差はあれど”多”対”多”の関係に過ぎない。
 
 
繰り替えすが、佐々木李子さんは本当に歌が上手いと思う。  
 
 
でも、それだけでは特別な存在足り得ないのがエンタメという世界の残酷さか。
歌が上手い人なんてゴマンといる。ダンスが上手い人なんてゴマンといる。
人を引きつける魅力的な人なんてゴマンといて、芸能の世界で成功できる人間なんてほんの一握り、なんていうのは誰だって知っていることでドラマ、アニメや漫画の創作の世界でもありふれた題材だ。
 
実際、自分だって普段推しの魅力に考えを巡らせてから現実を見て「なんでもっと人気にならないんだ!」と不満に思うことはよくある。
ステージ上の佐々木李子さんがMCでの言葉、そして歌で様々な想いを伝える様を見ている時、そんな理不尽な残酷さを己を身を以て感じてしまった。
 
そしてそんな残酷さに彼女らは身を曝しながら笑顔を見せているんだと思うと無責任な話だが涙が出てきた。
 
 
✄------キリトリ------✄ 
 
 
ライブは素晴らしいものだった。
歌唱の上手さも去る事ながら、ジャンルのバリエーション豊富さ、それを歌いこなす実力に圧倒された。
予習はしてきたがライブ中も飽きることなく最後まで楽しめた。
 
 
親しみ深くノリやすいアニメ主題歌の新曲 Play the worldやミライドライブ、ドリームクライマー。
 
佐々木さんの普段の印象からは想像できないほどカッコよくてこれまたノッてしまうImperfectやFLAMING、Freedom、そして生歌の迫力抜群だったKnock Out!

聴き入ってしまう酩酊、Empty Doll、寄り道。
 
たぶん2020年に入って暫定一番聴いている曲、カーテンコールを揺らして。
 
 
とりあえず鳴りと曲名が頭の中で一致するものだけ挙げたけど全て魅力的な曲ばかりだと思う。
Spotifyで配信があって気軽に聴き始められたのがありがたかった)
 
 
自分には色々と余裕が無いのでライブの動員やCDグッズ購買なんかの直接的な力にはなれない気がするけど、今後のさらなる活躍を心からお祈り申し上げています。
 
 
興味がある人は是非ライブに参加してみて欲しい。
ちょっとでも興味があるなら、自分みたいなやたら理由をつけてイベント参加や推し増しを拒否したりする面倒なオタクで無ければすぐに魅力に惹かれることだろう。
 
 
当日は楽しませてもらい、そして(勝手に)色々と考えさせられるライブでした。
 
 
 
・・・
 
 
不思議なもので、こうやって書き始めてみると(まぁ次行くかは判らないけど)なんて最初は捻くれていた気持ちが徐々に鳴りを潜めていき、もう1度歌を聴きたいという気持ちが強くなってきた。
 
 
今回残念だと感じた事が1つだけあった。
それは、演奏がフルバンドでは無かったことだ。
 
バックバンドがキーボード(シンセ?)とベース(5弦だったから序盤はギターだと思ってた)の2名+佐々木さんのギターで半分はオケという状態だったのだが、言うまでもなくそれはベストの体制ではない。
 
聴きたい、彼女の歌をフルバンドで。
 
案外、またすぐに会場に足を運ぶことになるかもしれない・・・。